全国の工務店が住まいのお困りごとをリフォームで解決!

リフォーム前に学ぶ!目からウロコの収納術

本日のコラムでは、リフォーム後もスッキリと暮らせるように、設計の段階で知っておきたい「収納計画」について紹介しましょう。
片付かないということで不満を抱いている方は少なくありません。その原因の50%は実は住まいのせいでもあるのです。

【1】収納は思っている以上に重要


・行動を読んで収納計画を
収納計画は、誰が、どの場所で、どんな行動をするのか?それによって決まります。
例えば、子供が低学年の間、リビングダイニングで勉強をさせる家庭が少なくありません。
その場合、教科書や学用品が必要です。そうなると、リビングダイニングには本箱が必要になります。
しかし、大きくなったら子供部屋に移動するので、そのことも加味して収納計画を立てます。

・リビングにまとまった収納があると暮らしやすい
生活するには、様々な道具が必要になります。
特に一番家族が集まり環境の良いリビングは、多くの道具(物)が発生します。例えば荷造りの道具、裁縫道具、常備薬、紙袋などリビングにあるとサっと出せてサっと片づけられます。
少なくとも幅800mm×奥行き400mm×高さ1800mmある可動棚の物入れがあると使用頻度が高い暮らしの道具が収納できます。
掃除機もリビングに置きたいと思っている人が大半です。

・設計の段階で必要な家具を図面に配置
設計が変更できる段階で、間取りに家具を配置してみましょう。
例えば寝室の場合、ベッドがドアにぶつかる、など事前に気づく事ができます。広さが取れない場合は、ドアを引き戸にしてスペースを有効的に使うことも設計段階なら可能です。
また、壁面があると収納家具を置くことができるので、壁面の確保は重要です。掃き出し窓にする予定を腰窓に変更したり、引き込み戸にして壁面を確保すると良いでしょう。

《すぐできるPOINT!掃除を楽にする収納の一つ》
特にキッチンは、モノが多く片づいていないと、お掃除が億劫になり、どんどん汚れが溜まります。
だから必要以上に洗剤を増やし、ますますモノを増やすという負のスパイラルが生じます。
例えば写真のように雑巾を掃除したい場所に吊るしておくと気軽にすぐ床を拭くことができます。
これも収納です。洗うのが面倒なキッチンマットを外し、冷蔵庫にマグネットの「タオル用バーを付けて雑巾をかける。」床拭きが気軽にできます。

【2】リフォームの前に収納の考え方を知る


それは、「頭の中の整理」です。その根本的なことを意識しなければ、いくらリフォームをしても、片づけやすい良い収納になるとは限りません。下記の通り詳しく紹介しましょう。

整理収納は何のため?
まず目的を明確にしましょう。収納と言うと「よりたくさんのモノを入れるため」と思っている方が多いと思いますが、それはちょっと違います。
「使いたいモノがすぐ使えて、使い終わったらすぐ戻せる」ことが目的です。そう意識すると、必要以上に奥深い収納は造らなくなります。
奥が深いと奥に入れたモノが見えない、出しにくいという結果になり、結局奥の物は使わなくなります。
すぐ出せれば使用後もすぐ戻せるので、出しっぱなしがなくなり、片づいた状態をキープできます。

・収納とインテリアの違い
よく「ステキな収納・・・」などとお客様がおっしゃいますが、「ステキ」は《インテリア》のこと。
収納と混同しているようです。
インテリアを先に考えてしまうと、きれいに見えても出し入れしにくい収納になってしまいます。
インテリアを先に考えた失敗例があります。その方は、欧米の本を見て「白い壁に調理道具を吊るしたい」と工務店さんに伝え、その通りに造られています。
しかし、その調理道具がコンロから遠いのです。
すぐ片づけるのが面倒な様でコンロの上やカウンターにいつも出しっ放しになっていました。
設計段階でまず置き場所を決め、それからインテリアを考えておくと、ピクチャーレールを取り付けておくなど、絵を飾りやすくできます。

・収納(片づけ)と掃除の違い


また、片づけとお掃除も混同している方が多いようです。
《片づけ》は使ったモノを元の位置に戻すこと。
《掃除》はモノに付着したホコリや手垢などを除去することです。
すぐ片づけられる部屋はモノが出ていないので、お掃除が簡単に早くできるようになります。
きれいに住んでいただくためにも収納は重要なのです。

【3】具体的な使いやすい収納とは


・「収納指数」いう考え方を意識する
「収納指数」とは、片づけがどれくらいラクなのか、どれくらい面倒なのかを数値で表した指標です。
私たちは物を出し入れする時、歩いて使いたいモノの場所まで行き、そこでドアを開ける、または引き出しを引くなどのアクションを起こします。
つまり、出し入れの動きには《歩数》《アクション数》があるということになり、それを足した数値が「収納指数」です。面倒やラクの見える化です。
歩数は平面図で、アクション数は正面図作成で最小にできます。だからこそ“片づけやすい住まいは設計の段階で決まる”なのです!


この数値が少ないほどラクな収納、多いほど面倒な収納となります。


収納の基本ですが、モノ全てに「指定席」を与えましょう。なぜ片付かないのか?なぜ探し物をするのか?それは全て指定席の有り様です。原因は三つ。
(1)指定席が決まっていない、または足りない
(2)指定席があるけれど使いい位た置から遠い=《歩数》が多すぎる
(3)指定席があるけれど、手間がかかる=《アクション》が多い

つまりこれらは、「収納指数」が多いことになりませんか?だからこそ、指数が少ない指定席を設計の段階で確保する必要があるのです。

・キャビネットを選ぶ際に考えるアクション数と使用頻度
例えば、次のキッチンで《アクション数》を見てみましょう。
[A]の食器棚に同じ食器が①は棚に、②は引き出しの中に入っています。
①は扉を開く1アクションで取れますが、②は扉を開く+引き出しを引くの2アクションが必要です。
使用頻度が多い食器は、アクション数が少ない方にいれるようにします。
次は[B]の引き戸の食器棚を見てみましょう。
引き戸の場合、例えば右側から食器①を出し、さらに左にある食器を出したい場合、
2枚の重なっている戸を右にスライドしなければ出せません。

次に右の引き出しの中の食器②を出そうとするとまた2枚の戸を
左に全開スライドさせなければなりません。
つまり引き戸は出し入れのアクション数が多くなりなりかねないのです。
しかしながらスライドタイプも必要です。
通路が狭い場合、[A]の扉タイプは扉を開くと通路を塞いでしまいます。
だから、食器棚の前のスペースが少ない場合は有効なのです。
このように、アクション数を意識するとキャビネットを選ぶにも迷うことなく決めることができます

・キッチンに重要な4つのポイント
これからリフォームなどでキッチンを新しくする場合、次の4つポイントをバランスよく配分することで、使いやすいキッチンが実現します。
それは、シンクやコンロ以外の見落としがちなモノの収納場所です。
①炊飯器などの家電製品
②分別ゴミスペース
③食品のストックスペース
④食器

この4点を収めるスペースは意外に取れないモノです。
あとから何とかなると思いがちですが、設計段階で確保しなければ、
ゴミ箱がジャマで引き出しが開けられない、などということも起こり得ります。

写真は間口180cmでバランス良く4つのポイントが確保されています。
この他に冷蔵庫も置くとプラス70~80cmが必要です。
背面収納スペースとして250~260cmのスペースだとすればこのような配置になります。
もしもよりスペースが多くあったら③④を増やしましょう。
①のカウンター部分を増やすと、収納が確保できなくなるからです。
②のゴミスペースがちょうどシンクの後ろの位置にあると、振り向くだけで捨てられるので《歩数》が最小になり使いやすいキッチンになります。

今回のコラムは、いかがでしたでしょうか。
「収納」は設計の段階でしっかりと計画しておく必要があることと、
「収納指数」を意識することで、リフォーム後もスッキリ快適に暮らすことができるはずです。
ぜひ参考にしてみてください。

----------------------------------------------------------------------------------
コラム執筆:社団法人日本収納カウンセラー協会 代表
収納カウンセラー飯田 久恵
R2015 飯田 久恵
役立つマイホーム基礎知識はネクスト・アイズ株式会社が記事提供しています。
本記事に掲載しているテキスト及び画像の無断転載を禁じます。
----------------------------------------------------------------------------------

関連記事
  • ガレージをリフォームして秘密基地をつくろう

    趣味を楽しむ時間があると、忙しい毎日を送っていても、心が満たされますよね。その趣味に没頭できる特別な場所を持っていませんか?
    今回はLIXILの「スタイルコート」の使い道をご紹介します。

    >詳細はこちら
  • 後悔しないお風呂場リフォームのポイント

    寒い季節に、温かく快適なお風呂場が大切な空間となります。古いお風呂場は汚れやすく、掃除しにくくなったりします。
    今回はお風呂場リフォームを検討する際に、重要ポイントをご紹介します。

    >詳細はこちら
  • 効率アップ!大掃除の順番とポイント

    年末になると忙しくて、掃除したいところがたくさんあるのに、大掃除にあまり時間を取らせたくありませんよね。
    今回は大掃除を効率的に進めるための順番やポイントをご紹介します。

    >詳細はこちら
  • 造ってよかった!リビングのカウンターデスク

    新築やリフォームの際に、カウンターデスクを造りつけるお宅が多くなっています。ちょっとしたスペースで大いに便利になります。
    今回は、カウンターデスクの使い方についてご紹介します。

    >詳細はこちら
  • 断熱効果は?防犯は?お風呂の窓を見直そう

    お風呂は一日の疲れを癒す大切な空間です。冬場になると、浴槽に浸かっていてもお風呂場全体がなんだか寒いと感じている方、いらっしゃいませんか?
    また、お風呂場の窓が空き巣に狙われやすいそうです。お風呂場の窓を見直しましょう。

    >詳細はこちら
  • 掃除道具のスッキリ収納術 

    快適な空間を保つために、毎日の掃除が欠かせない。意外と使っていないやしまったままの掃除道具はありませんか?
    今回は、掃除道具の収納のヒントをご紹介します。

    >詳細はこちら
  • 地域の工務店を選ぶメリットとは?

    リフォームや建て替えはハウスメーカーや設計事務所にお願いする人もいますが、今回は地域の工務店を選ぶメリットをご紹介します。
    満足できるリフォームや建て替えの大切な第一歩は業者選びです。

    >詳細はこちら
  • スッキリ暮らす第一歩 「捨てる」はどう決める?

    整理整頓の時に捨てがたい物は多くありませんか?長年使用していない物は思い切って捨てましょう。「捨てる物の基準は?」「捨てにくい物はどうしたらいい?」という悩みを解決。
    また、整理整頓のポイントどもご紹介。

    >詳細はこちら
  • 進化した物置に注目!スピーネストックヤードとは?

    LIXIL(リクシル)のスピーネストックヤードは、勝手口に設置できる収納スペース。すりガラス調のスクリーンで、物置場としてだけではなく、洗濯物干し場やペットのグルーミング、自転車置き場など従来の物置以上に使い勝手が抜群。
    側面にドアをつけることができるので、家族のライフスタイルに合わせて利用できます。

    >詳細はこちら
  • ペットと暮らすための床素材とは?

    最近では犬や猫などのペットを室内で飼っているお家も多いですが、人間の生活する環境がペットにとって思わぬアクシデントを引き起こしてしまうことも多いようです。
    では、ペットと一緒に快適に生活するためのリフォームとは?

    >詳細はこちら